WDAI-TOPIX 5. 欧州の最新事情:レノア研修報告
2020年1月31日発刊 WDAI Academy News より

2020年1月31日発刊 WDAI Academy News より
令和1年10月25~27日、中村杜綱先生引率のもと、パリで開業さ れてるインプラント外科医のDr.Frank Renouardのセミナーに WDAI会長の田中道子先生を始め総勢14 名で参加 しまし た。
レノア 先生の オフ ィスは 凱旋 門の近 くに あり、 ベルン 大学 でAnton Sculean教授と一緒に勉強されているDr.Sofia Arocaをクリニック に迎えリフォームしたばかりでした。3日間のセミナー中、Dr.レノ アのインプラント埋入とDr.ソフィアのインプラント周囲軟組織マ ネージメントのライブオペを毎日見学さ せていた だきま した。

Dr.レノア はオペ の解説 とリス クマネ ージメ ントの 講義があ り、術 者 などオペに関わる人間が一番のリスクファクーになりうるので、 しっかり研鑽を積みインプラント治療に臨まなければと身の引き締 まる思いがしました。 Dr.ソフィアからは、Soft tissue managementについての講義 を受けました。インプラント長期的維持安定にはインプラント周囲に非可動性角化粘膜がなぜ必要かから始まり具体的なCTG、 FGG、トンネリングテクニック、ルートカバー の術式を アニメ ーショ ン動画 を使って分かり易く解説してくださいまし た。特に特殊 なナー トの方 法を使っていますと何度も強調されてい ました。 Dr.ソフィアは日本でいう凄腕のペリオ外科医で すが、常 にフレンドリ ーで穏やか、 しかも お洒落で女性としても素敵な方でした。 是非WDAIのメ ンバーになっていただきたいです。


今回のセミナーのトピックはレノア先生からご紹介いただいた GTO (OsteoBiol®、 Tecnoss® Dental、 Italy) という骨移植材です。 PRFやPRGFで は採血 が必要 ですが 、GTOは このス テップ を無く すこと で病原体への偶発的な曝露のリスクを減らします。またVEGF分泌誘導 で、早期の血管新生が特徴です。異種由来の骨移植材料でコラーゲンコ ルコ 海綿 顆粒 と、 粘性 のあ るOsteoBiol® TSV ゲ ルが 600~ 1000μmの粒度分布で適切に混合されています。0.5 cc または 2.0 cc のシリンジとして利用可能で操作性も良く、高い骨形成率と優れた移 植片体積の保存が得られ、インプラント治療に最適な健康で新しい骨組 織が形成されるそうです( 下表参照)。欧州から登場した本材料は、イン プラント治療を成功に導く “新しい武器” になりそうで楽しみです。

2020年1月31日発刊 WDAI Academy News より